皆さん今日は。お庭のdiy大先生です。
アクセスしていただき、ありがとうございます。
お庭のdiy外構工事についてのお悩みなど
コメント欄でご質問いただければ回答させていただきます!

さて今回は、
ブロック工事の一連の流れ ①として
第一段階を解説していきたいとおもいます。

前回までの記事の、
”さらに具体的”
おさらいのような記事でもあります。

ブロック積み工事の第一段階

”境界ブロック工事”と言う工種で、ご説明したいと思います。

境界ブロック工事と言うのは
隣地との敷地境界ラインを明確にしたり
近隣との高低差を解消させるといったような工事になります。
また、ブロック上にフェンスを設置したい時などにも活用されます。

まずは以前に書いた記事の通り
”高さ”と”通り”の確認から行います。

まだチェックされていない方はチェックしてくださいね。
”高さ”の考え方の重要性はこちら
”通り”の考え方の重要性はこちら

境界ブロック工事の際の高さの確認について
作業現場の地盤の高さ
近隣周辺道路高さを入念に調査します。

作業現場の高さについては
G.Lよりも5cm程度高く
ブロックの仕上がりを設定するのが
ていねい親切設計でコスト的には安く済みます。

次に、近隣の高さをなぜ調べる必要があるのか?

作業現場とお隣さんの地盤高が同じと言うのは珍しいからです。

例えば、作業現場G.Lよりも
お隣さんの地盤高の方が高い場合
お隣さんの地盤高に合わせる必要があります。

一方で、
お隣さんの地盤高の方が低い場合
この場合はブロックの完成の高さは
作業現場G.L +5cmで問題ありません。

ですが、
あまりにもお隣さんの地盤が低い場合は、
その高低差を解消する必要があり、
下方向にブロックの段数を増やす必要があります。



そして、周辺道路の高さを調べる必要性についてですが、

境界ブロック工事といっても
敷地をぐる〜っと
”全周を囲んでしまう”と言うのは滅多に考えられないですよね。
刑務所のように出入りが難しくなってしまいます。

当然のことながら
一般住宅や何かの施設であれば
ほぼ必ず、乗用車の存在があります。
つまり出入り口となる面には駐車場の設計があるはずです。
駐車場が接している道路面
一番低い位置となることが多いと言うことです。

特に駐車場の奥行きが
敷地の奥まで伸びるような設計の場合には、
注意が必要です。

駐車場には前面道路からの雨水の流入を防ぐために
2%程度の勾配をつけて舗装を設けるのが一般的です。
(また今度お話ししたいと思いますが、
敷地内の流水を道路に排出することについては
奥が深い話なので、このような表現としました。)

駐車場の奥行きは5m程度となることが多いと思います。
5mで2%の勾配が設定されていると
乗り入れ口の位置と一番高い位置では
10cmの差が発生します。

それらを念頭に、道路の高さ
ブロックの仕上がりの高さ(作業現場G.L +5cm)を調べた時に
どれくらいの長さになるのか?
これを知る必要があります。

例えば作業現場G.L +5cmから
周辺道路の一番低い位置が
85cmの高低差だったとします。

ブロックの大きさは仕上げり20cm(目地込み)なので
4段積んだとしても5cm分が下方向に足りません。
つまり一番低い位置で
5段積む必要があると言うことが分かったのです。



さらにブロック塀にとって必要なことなので
このタイミングで
”根入れ”と言う考え方も解説します。

ブロック塀などの直立するような構造物には
”根入れ”と言う措置を施します。

そして現代のブロック塀の概念として
”倒壊の懸念上、高く積み上げてはならない”として
壁としての最高の高さに
各市町村で条例などがあるケースが多いと思います。
接する道路の高さ+60cm
マックスくらいのイメージかと思います。

そのような背景があることで
壁や柱などには十分な”根入れ”をしなければ
安全で品質を満たした構造物として
見なされないことになってしまいます。

(余談ですが、前提の知識として
ブロック1本の大きさは
高さ:19cm
長さ:40(39)cm
幅:12(結構な種類があります。)cm
が一般的な製品となりますが、
高さ10cmの差でブロックの高さの半分となると言うことです。)

壁としてのブロックの根入れ
最低1段(20cm)は地中に埋めるのがセオリーです。
これは、
連続したブロック積みの延長の長さ
短くなればなるほど
根入れを深くしたり使用材料を上質にして
堅固にしたいと言う話です。



さて、根入れとして1段(20cm)は埋めるのがセオリーだとして
今回のお話では
一番下のブロックは15cmが埋まることになります。

ここが本職としては分かれ道です・・・。
潔く、下方向にもう1段増やすのか?
作業現場G.Lの高さまで完成の高さを下げることで
根入れを増やす工夫をするのか?
15cm根入れされているから十分だ!としてしまうのか・・・。

大先生が請け負った仕事の場合は、
協議タイム召喚です!
安全第一ですが、コストの面も重要なことです。
優先順位が何なのかを決めるのはお施主さんです。


でも、15cm根入れされているから十分だ!は提案もしませんけどね。


今回は、ブロック積み工事の一連の流れ ①として
ブロックの完成の高さの決め方について
具体的に説明させていただきました。
次回はブロック積みの基礎工事について
境界ブロック工事を例にして解説させていただきます。

最後までご覧になっていただき、ありがとうございました!